2014年7月20日 伝統鮎毛バリ釣り神通川大会 2年越し悲願の開催
今年もできないかもしれない・・・誰も口にはしなかった。
前夜、富山市のホテルに宿泊した東京鮎毛バリ釣り研究会の会員は、半ばあきらめていた。
昨年2013年は、大雨のため2日前に中止を決定。
しかし、今回は濁りがきついが鮎は釣れている。明日雨さえ上がれば大会は可能で あると、実行委員は開催を決定していた。
写真は大会前日19日の夕刻の神通川。
雷鳴が響き、時おり強雨が襲った。
ヒザまで立ち込むと足が見えないほどの濁り。
しかし鮎は毛バリを追った。
前夜は絶望的な気象状況
深夜ホテルに雷鳴が轟いている。
私（高岡会員）は、寝付かれないまま午前2時30分頃、テレビをつける。
テレビでは、富山県内が大雨洪水警報中、西部の高岡や砺波（となみ）では床上浸水戸数多く、
東部も魚津、滑川（なめりかわ）、朝日の地域も床上浸水と字幕が流れている。
追い打ちをかけるように北陸高速道は不通、ＪＲ北陸本線も不通だ。
「ダメだな」と思いつつ眠りに落ちた。
翌朝、中止の連絡がないので、会員揃って5時に宿を出発。
北陸自動車道下の大会本部テントには、予想に反して大勢の毛バリ釣り師が集合。
見上げれば曇天の雲はところどころ切れている。これなら晴れ間もやってくる。
どうやら強運の釣り人が多く、運を呼び込んだのか？
はたまた、参加者みなさんの日頃の行いが良かったためか。
濁りの神通川、次ぎつぎと竿が引きこまれた
午前6時。大林大会実行委員長からルールが説明された。
参加者37名の釣り人は本部付近、新保大橋、大沢野大橋など、目当てのポイントに散って
自慢の腕を競った。
ドブ釣り師が並ぶ神通川
当日の水温は午前10時で16度。晴れ間が広がり絶好の釣り日和。
濁りはきついが鮎は毛バリを追った。増水と濁りで神通川に友釣り師はいない。
（上の写真は釣りライターでカメラマンの葛島一美さんから提供いただきました）
11時から検量を開始。
当会の大林会長は、この日竿を出さずに大会本部を守り、梅津幹事長は9時には納竿。
2人して検量に備えていた。
次々に持ち込まれる釣果。
18センチ越えが出ると歓声があがり、19センチを越えるとどよめきが起きた。
大会ルールは、
・5匹の総重量の部。
・1匹の体長を競う大型の部。
ただし受賞者はチャンピオンの独りだけ。
・総匹数を競う部。こちらも独り。
この3部門での競技となっている。
表彰式は青空のもと賑やかに
この大会の主催者は(財)北播磨地場産業開発機構と日本鮎毛バリ釣り団体協議会。
そして東京鮎毛バリ釣り研究会が協力。
検量が終わった12時。主催者を代表して、播州釣針協同組合の篠倉理事長、そして日本鮎毛バリ釣り団体協議会の澤渡会長が挨拶に立ち、表彰式に移った。
 |
 |
| 播州釣針協同組合の篠倉理事長 | 日本鮎毛バリ釣り団体協議会の澤渡会長 |
～5匹総重量の部～
みごと優勝を飾ったのは、地元の宮嶋さん(富山鮎毛バリ釣り研究会会員)：258ｇ
短時間の釣行で準優勝に耀いたのは、梅津さん(当会)：240ｇ
3位は金沢から駆けつけてくださった、辻さん：229．5ｇ
釣り場、当たりバリなどの詳報と、10位までの入賞者は別紙(PDF)でごらんください。
写真左から、
辻さん、宮嶋さん、梅津さん
～大型の部～
表彰される角井さん
この日もっとも大きなアユ、19.5cm！を釣り上げたチャンプは、黒部の角井さん（雷鳥会会長）
婦中大橋下流で当たりバリは水間。
～総匹数の部～
表彰される野上さん
10歳の頃から、毛バリ釣りを愉しんで来たという地元の野上さん。
新保大橋で50匹をまとめました。
当たりバリは浮舟。
何といっても、この大会を支えてくださったのは、播州の伝統工芸士のみなさんです。
写真左から、
事務局長の時政さん、
篠倉理事長、
藤岡専務理事、
横山伝統工芸士、
勝岡伝統工芸士、
右端が藤原伝統工芸士
のみなさん。
大会にエントリーした人は50名を越えていましたが、前日の気象状況を見て断念された方、
また4名の当会員が急用で東京に引き返されました。
そんなタフコンデションのなか、37名の方が参加してくれました。
共に毛バリ釣りを楽しめたことに胸が熱くなりました。
実行委員のみなさん、ご苦労さまでした。
ちなみに私、高岡会員は釣運に見放され22位でブービー賞を頂きました。
それでは、参加者全員ハイ、チーズ！
文責 高岡修一会員 2014年7月29日記