伝統鮎毛バリ釣り 相模川全国大会 2019年6月9日 参加報告
会場全景。
テント本部前に集合した面々。
この日、会場は60名近い釣り人と関係者が
集合して、熱気に包まれた。
肌寒く水温低下、タフコンディションの相模川にも関わらず・・・
関東が梅雨入りして2日後の6月9日。
播州毛針共同組合・日本鮎毛バリ釣り団体協議会主催の伝統毛バリ釣り（ドブ釣り）全国大会が、
神奈川県・相模川で開催されました。
あいにくの梅雨冷えで、早朝の外気温は16度と肌寒い中での競技です。
貧果に泣く大会になるのではと危ぶまれましたが、お昼の検量時間には続々と数多くのアユが持ち込まれ、
主催者の心配は杞憂に終わりました。
競技スポットは相模川最上流の小倉橋周辺と、下流の諏訪森下橋まわり。それにほぼ5キロ下流の葉山地区。
大きく２つのエリアに分かれましたが、上流部の方が良型があがったようです。
この日、エントリーした釣り人は50名。水温は17度。
小倉橋下のテント本部で11時頃から検量持ち込みが始まり、12時過ぎに成績発表と表彰式に移りました。
まずは東京鮎毛バリ釣り研究会の長田会員の釣行リポートからです。
全国大会でウェーダー沈没 釣技浮上？ 長田 透 東京鮎研会員
昨年の夕釣り(相模川)から入門したものの、まるでダメ。
それでも入会したからにはと、無謀にも今年は大会というものに出てみようと一念発起。
まずは6月2日の相模川・東京大会に参加。暑からず寒からずの絶好の天気で皆さん立派な成績の中、私は5匹に届かずに撃沈、おまけにウェーダーのソールが剥がれてびちょびちょという散々な結果とあいなった。
ソールを修理して臨んだ9日の全国大会は朝から小雨、しかもとても寒い。
戦意喪失ぎみで、とても小倉橋下の中洲まで渡渉する気になれず、近場で始めた。
小倉橋下手の全景。
相模川の最上流部に架かる小倉橋下。
朝もやの中に点々と競技者が見える。
長田会員は中州に渡るのをためらった。
跳ねは盛んにあるのだが一向に鉤がかりせず、1時間ほどやってやっと1尾。
先週の悪夢再来かと思っていると、いつのまにか後ろで見ていた漁協の方が見かねて、中州のほうが好調だからと連れて行ってくれた。
そこではなんと、梅津名人が次々と鮎を釣り上げているではないか。
隣に入れていただいて恐る恐る竿を出したがやはり音沙汰なし。
しばらく名人の竿さばきを観察。アドバイスをいただくと、あら不思議！
ぽつぽつと釣れだしたのだ。しかも型も悪くない17cm前後が混じりだしたのである。
検量時間ギリギリまで粘ってしまい、本部には迷惑をかけたが、自分としてはデキスギの9着という
成績を残せた。
9位入賞に笑顔がこぼれた長田 透会員
そしてなにより、毛ばり釣りの面白さを初めて知ったのは大きい。
幹事の皆さん、漁協の方そして会員諸兄にはホントに感謝です。
ところで修理したはずのウェーダーが水浸しだと気がついたのは陸にあがってからで、
鮎が釣れているときは微塵もわからなかったのだから、現金なものである。
2019年6月11日記 長田 透会員
以下は、大会のスナップフォト・ギャラリーです。
参加者は、自分の釣果から大きなアユ5匹を選んで
重量を測る。
この日、早上がりした人の釣果。
14cm中心に17cmクラスも混じっていた。
ホワイトボード前で格闘の梅津さん。
梅津幸則大会実行委員長は賞品の手配、テントの設営、
受付、順位ボードの作製、新人の釣り指導など大奮闘
午後12時過ぎ。
小倉橋真下の右岸に設営したテント本部前で、
マイクを握り梅津実行委員長が司会進行。
表彰式がスタートした。
澤渡会長と新谷さん。
澤渡 要会長は、開会の挨拶に続き播州毛バリ共同組合の元組合長・新谷さんを紹介。
新谷さんは播州毛鉤を国の伝統工芸に昇格させた大功労者である。
伝統工芸士4人を紹介する
藤岡専務理事(名刀針)(写真右)。
左から、藤原一次・ユメヤさん、
勝岡由紀夫・勝岡バリさん、
横山優・まさるバリさん、
横山禧一・金四郎バリさん。
小川さん。
5匹総重量の部を243g優勝した小川忠造さん。
当たりバリは自身の創作毛バリ忠作でした。
殿村さん。
大型賞を19.5cmで獲得。元東京鮎研会長の殿村郁也さん。小川さん、殿村さんと東京鮎研の名手が2人揃っての優勝はめずらしい。
トロフィー組の6人。
5匹総重量と大型の部の上位入賞の6名。
前列左から、殿村郁也さん、小川忠造さん。
後列左から、伊藤吉一さん、岡崎忠史さん、
平井信幸さん、田中保弘さんのドブ釣り手練れたち。
カップル賞の阿萬さんご夫妻。
いつも仲良く釣行のアツアツ・カップル賞に。
他に賀川ご夫妻、加藤ご夫妻の3カップルが表彰された。
珍しい毛鉤せんべい。
播州毛バリ共同組合から参加賞として全員に配布された。 また伝統工芸士が巻いた播州毛バリなど、参加賞ならびに各賞はバラエティに富んで大変豪華賞品の大会であった。
内田さん。
挨拶にたった津久井漁協の内田さん。
今回、津久井漁協さんにお世話になりました。
深謝。
大会は無事、午後13時20分に閉会しました。
なお、この大会の別紙成績表には所属クラブ名、アタリ毛鉤が記載されています。
2019年6月12日 編さん 山本喜浩会員